自律神経失調症状は、生命に関わる一大事とは言えないものの、常に患者さまを苦しめるやっかいなものです。
様々な症状があるのに、(一般の病院では)検査をしても異常が見つからないと、多くの場合、「神経症」または「自律神経失調症」「不定愁訴症候群」などという診断がつけられます。
このような病態は、西洋医学的では原因が不明なことが多いため、症状をとるための治療、いわゆる対症療法が行われる場合がほとんどです。
鎮痛剤、利尿剤、下剤、抗うつ剤など、多くの薬剤を投与しても、運がよければ症状がとれることもありますが、根本的な解決には至りません。
つまり、これらの症状を治療するためには、症状の根本的な原因を追究する必要があります。
では何故、これらの症状は起きるのでしょうか?
さまざまな病気は、かなり簡単に説明すると「器質性疾患」と「機能性疾患」の2つに分類することができます。
病気を「車の故障」にたとえると、エンジンそのものが壊れてしまって車が動かない状態、すなわち「エンジントラブル」にあたるのが「器質性疾患」であり、全体のおよそ1割を占めるといわれています。
そして残りの8~9割が、車を動かすガソリンが足りないために車が動かない状態、すなわち「ガソリン不足」であり、これにあたるのが「機能性疾患」です。