糖尿病は、かつては限られた人達だけの病気でした。
自己免疫疾患である一型糖尿病は別として、二型糖尿病は一部の豊かな特権階級の人だけがかかる病気で、「贅沢病」などと呼ばれていました。
しかし21世紀の現代では、1400万人の日本人が糖尿病に罹患しているか、その予備軍であると言われているほど、ポピュラーな病気となっています。
糖尿病は男性では死因の10位、女性では9位であり、毎年1万人の患者さまが糖尿病で亡くなっています。また、1万人以上の患者さまが人口透析になると言われています。
現代医学では糖尿病に対する特効薬はなく、標準治療としてインスリン療法や経口血糖降下剤などによる血糖コントロールが行われています。
しかし、それらの治療を行っても、合併症の軽減効果は認められるものの、死亡率には大きな差はなく、一度なってしまうと治療が難しい病気である、と言われています。
また、治療や予防の基本であるとされている従来の食事療法は、望ましい効果を出すための厳密な管理が現実的には困難であるということや、自覚症状の乏しい糖尿病患者さまにとってはモチベーションが保ちにくいことなどから、実行が難しく、糖尿病のコントロールを困難なものにしています。
このように、日々進歩している現代医学をもってしても、糖尿病という病気をコントロールするのは難しい、と言うのが実情です。
しかし、本当に糖尿病は治療が困難な病気なのでしょうか?