03-6452-6611 受付 水曜〜土曜 10:00〜17:00 完全予約制 休診日 日・月・火・祝

NEWS & BLOG | 課題発見者と課題解明者(3)

課題発見者と課題解明者③

(2026年10月 最新の研究を追記) HYGEIA通信

この記事でわかること

  1. バーカー仮説は重要な概念なのに、一般にはほとんど知られていないと筆者は残念がっています。
  2. セリエ博士は、発見と解明のどちらが優れているかではなく、両方が欠かせないと述べています。
  3. 発見には既成概念に囚われない姿勢が要るとし、ピロリ菌やバーカー仮説を例にあげています。
  4. 糖質のとりすぎで血糖が下がる「低血糖症」も、まだ受け入れられていない概念だと筆者は考えていました。

セリエ博士の本についての続きです。

前回、Barker仮説についても言及しましたが、ちなみにこのBarker仮説(バーカー仮説)というのは、一般にはほとんど知られていないようです。

私は、非常~~に、重要な概念だと思っているのですが、私が話をさせていただいた雑誌以外で、マスメディアなどで取り上げられているのを見たことがありません。

妊娠可能年齢の女性に、

「子どもの将来の健康に影響するから、ちゃんと栄養を摂りなさいよ!!」
と口を酸っぱくして言ったところで、儲かる人があまりいないということでしょう。

「I’mlovin‘it!」のコマーシャルと同じだけの時間、TVコマーシャルで流せば、日本の将来は確実に変わると思うのですが…。

さて、話は戻って、この本は決して「課題解明者より課題発見者のほうが優れている」ということを言いたい訳ではありません。

セリエ博士もおっしゃっていますが、副腎の存在を知ったからと言って、その後に引き続いて副腎の構造と機能、それが分泌するホルモンの単離と合成がなされなければ何にもなりません。

しかし、何かを発見しないことには新たな展開は得られない訳です。

そのような発見をするために必要な姿勢のひとつが、既成概念に囚われない、ということだと思います。

セリエ博士はこのようにも述べています。

「古風な博物学者流のやり方に対する世間の批判の第一は、何らのプランもなしに、また自分の感覚器官だけを用いて発見できる現象なら、もう全部誰かがすでに見つけて記載しているだろうといったところにあるようです。私はこの負け犬のような態度に組みしません。これと反対のことが毎日起きています。私はむしろ、それはいまはじまったばかりだと考えています。」

現代において私達は多くの既成概念に囚われています。既成概念に反した考えと言うのは「常識外である」「ものの本に載っていない」などの理由で否定されやすいものです。

そういう意味で「発見」というのはとても衝撃的で、意外性のあるものです。

セリエ博士のストレス学説、マーシャル博士のピロリ菌発見、バーカー博士のバーカー仮説など、どれをとっても、発表当初は奇想天外な説にしか見えなかったでしょう。受け入れられるのに相当な時間がかかったはずです。

そして今これに近い状態にあるのが、「低血糖症」の概念でしょう。

低血糖症に明らかな提唱者のような方がいるのかどうか、今それらに関係する本が手元にないので確かなことは言えないのですが(ごめんなさい)、低血糖症の概念はアメリカではだいぶ前から指摘されているようです。

糖質を摂りすぎることで血糖値が逆に低下する、というこの概念も、医学書には載っていないことなので、なかなか医療者には(むしろ医療者において特に)受け入れ難いものかもしれません。

しかし、低血糖症で苦しんでいる患者様がいらっしゃることは間違いようのない事実ですので、そのような既成概念に「負け犬のように組みする」ことなく、立ち向かっていかなければなりません。

(ちょっとオーバーですね…(^^ゞ)

セリエ博士の本についてはまだまだ続きます。

食後の眠気やイライラ、検査で確かめてみませんか

血液・尿検査(60項目以上)で栄養状態を確かめ、不足を補う外来です。初日のカウンセリングは無料です。

低血糖症について、くわしく見る

最新の研究でわかっていること(2026年10月 追記)

2007年の記事に追記

2026年時点の診療指針では、症状・低い血糖値・糖をとると治まることの三つがそろうときに低血糖を評価します。健康な人でも、血糖が低めになる時間はわずかにあります。

PubMed の抄録で、数字と結論を確かめた論文だけを載せています(PMID・DOI つき)。上の本文は 2007 年に書かれたままです。

当院でできること

検査と治療
60項目以上の血液・尿検査で、貯蔵鉄・たんぱく質・ビタミン・亜鉛・血糖の動きを確かめ、不足している栄養素(治療用サプリメント)と食事の見直しで体の側を整えます。約3か月ごとに再検査します。
費用(自由診療・税込)
初日の検査 16,500円/再検査 11,000〜16,500円/診察料 5,500円。治療中の月あたりの費用は処方で変わります(最初の3か月は月5〜10万円が目安)。くわしくは 治療費用。
治療を検討する前に知っておいていただきたいこと
自由診療で、保険診療の代わりになる治療ではありません。分子栄養療法は、すべての方に同じ結果が出る治療ではなく、記事の中の例は個別の経過で、同じ結果を約束するものではありません。治療用サプリメントで起こりうること:まれに、IgG 食物アレルギー反応(食べ物に対する遅れて出る反応)が出ることがあります。

執筆・監修:矢崎 智子 医師(2007年の本文)|杏林大学医学部卒業の産婦人科医。2005年にハイジーア外来を開設し、院長として分子整合栄養医学と東洋医学による診療を行った
2026年10月の追記(最新の研究)の監修:秦 俊昭 医師(日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・ハイジーア外来 担当)

あわせて読みたい

よく聞かれること

低血糖症は、一般の病院で診断してもらえますか?
一般の診療では、症状と低い血糖値がそろうときに検査を進めます。当院では食後の血糖の動きと栄養状態を検査で確かめます。低血糖症の栄養療法外来をご覧ください。
バーカー仮説は、その後どうなりましたか?
出生体重と将来の病気の関係は、その後も多くの研究で確かめられています。課題発見者と課題解明者②もご覧ください。
費用はどのくらいかかりますか
自由診療です。初日の検査 16,500円(税込)。治療中の費用は処方の内容で変わります。治療費用 をご覧ください。

初診のご予約

初診は予約制です。下のフォームで希望の日時をお知らせください。受付時間内にお電話で日時を確定します。
お電話でもご予約いただけます。

初診の予約を申し込む▼24時間受付/受付時間内にお電話で日時を確定します(送信だけでは予約は確定しません)

日時を確定するため、お電話でご連絡します

受診は任意

第1希望(例:10月24日の午後)。第2希望もあればお書きください