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NEWS & BLOG | 疲労と食物アレルギー

慢性疲労症候群と食物アレルギー

(2026年10月 最新の研究を追記) HYGEIA通信

この記事でわかること

  1. 疲れやすさ・うつっぽさ・動悸などの原因として、筆者は低血糖症や栄養失調などをあげています。
  2. 中でも筆者は、IgG抗体が関わる「遅延型アレルギー」が深く関係する患者さまが少なくないと見ていました。
  3. 長いストレスで副腎のコルチゾール分泌が落ち、疲労が起きるという考えを筆者は紹介しています。
  4. 対策として、副腎のケアと原因食物の除去、そして腸のバリア機能の回復をすすめていました。

疲れやすい、体がだるくて仕方がない、うつっぽい、やる気が起きない、動悸がする、朝起きられない…。

といった様々な症状をお持ちの患者様が、かなりいらっしゃいます。

そのような症状にはもちろん、いろいろな原因が考えられます。

低血糖症
栄養失調
重金属の蓄積

上記の複合的な影響による脳内の生化学的なアンバランス
ホルモンのアンバランス(多いのは甲状腺機能低下症・部分的な副腎機能低下症など)

微生物の潜在的な感染

などがありますが、とくに「食物アレルギー」が深く関係していると考えられる患者様が、少なからずいらっしゃるのです。

この場合問題となるのは、日本でも保険で調べられる「即時型アレルギー(IgE抗体が関与)」ではなく「遅延型アレルギー(IgG抗体が関与)」ですが(詳しくはまたいずれ)、検査結果のレポートを見て、ぎょっとすることが少なくありません(とくにここ最近)。

なぜアレルギーで疲労が起きるのでしょうか?

このひとつの原因として、長期間の副腎の負担による副腎機能低下が挙げられます。

短期的なストレスに対しては、アドレナリンやノルアドレナリンが対応しますが、ある程度長期間にわたるストレスに対しては、コルチゾール(副腎皮質ホルモン)がその主要な役割を演じます。

アレルギー以外の要因でも、精神的ストレスや環境の変化(社会的なことに限らず、季節や気温、天候などすべて)など、何らかの「変化」は、副腎に負担をかけます。

最初の段階ではコルチゾールは増加するのですが、それが長く続くと分泌が低下し、ストレスに対応できなくなります。その結果、上記の症状が起きることになります。

もちろん、このような理由以外にも、アレルギーそのものが疲労を起こす機序があるかもしれません。

この場合、副腎のケアをすることと同時に、原因となる食物の除去食を行っていくことが必要です。

(↑これは私の結果なのでたいしたアレルギーは出ていません)

ちなみに、そのアレルギーはどこからくるかというと、元をたどれば「胃腸」から来ます。

十分な消化ができないこと、そして腸のバリア機能が低下し、アレルゲンとなる未消化のタン白質が吸収されてしまうことが、アレルギーの原因となるからです。

その場合は、「お腹」から治療していかないとならないのです。

なかなか気の長い話ですが、「急がば回れ」で、本当に根っこから治してこそ(腸は根っこです)本当の意味での原因からの治療であるということを、このことは教えてくれていると思います。

こちらもよろしくお願いします。

続く疲れ、検査で確かめてみませんか

血液・尿検査(60項目以上)で栄養状態を確かめ、不足を補う外来です。初日のカウンセリングは無料です。

原因のわからない不調について、くわしく見る

最新の研究でわかっていること(2026年10月 追記)

2008年の記事に追記

慢性疲労症候群(ME/CFS)は診断基準が整い、専門医による対応が進んでいます。一方、食物のIgG抗体検査や「副腎疲労」は、今の医学では診断の根拠として認められていません。

  • 専門医の提言では、米国のME/CFSの患者さまの最大91%が診断されていないとされます。段階的運動療法と認知行動療法は、第一選択の扱いから外されました。出典:Bateman ほか, Mayo Clin Proc 2021/PubMed 34454716・DOI 10.1016/j.mayocp.2021.07.004
  • 3,470件から選んだ58件の研究を調べた系統的レビューで、「副腎疲労」が実在する病態だという裏づけは見つかりませんでした。出典:Cadegiani ほか, BMC Endocr Disord 2016/PubMed 27557747・DOI 10.1186/s12902-016-0128-4
  • 欧州アレルギー学会は、食物のIgG4抗体は食べ物に慣れた反応を表すもので、アレルギーや不耐症の診断には使えないとしています。出典:Stapel ほか(EAACI), Allergy 2008/PubMed 18489614・DOI 10.1111/j.1398-9995.2008.01705.x

PubMed の抄録で、数字と結論を確かめた論文だけを載せています(PMID・DOI つき)。上の本文は 2008 年に書かれたままです。

当院でできること

検査と治療
60項目以上の血液・尿検査で、貯蔵鉄・たんぱく質・ビタミン・亜鉛・血糖の動きを確かめ、不足している栄養素(治療用サプリメント)と食事の見直しで体の側を整えます。約3か月ごとに再検査します。
費用(自由診療・税込)
初日の検査 16,500円/再検査 11,000〜16,500円/診察料 5,500円。治療中の月あたりの費用は処方で変わります(最初の3か月は月5〜10万円が目安)。くわしくは 治療費用。
治療を検討する前に知っておいていただきたいこと
自由診療で、保険診療の代わりになる治療ではありません。分子栄養療法は、すべての方に同じ結果が出る治療ではなく、記事の中の例は個別の経過で、同じ結果を約束するものではありません。治療用サプリメントで起こりうること:まれに、IgG 食物アレルギー反応(食べ物に対する遅れて出る反応)が出ることがあります。

執筆・監修:矢崎 智子 医師(2008年の本文)|杏林大学医学部卒業の産婦人科医。2005年にハイジーア外来を開設し、院長として分子整合栄養医学と東洋医学による診療を行った
2026年10月の追記(最新の研究)の監修:秦 俊昭 医師(日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・ハイジーア外来 担当)

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よく聞かれること

IgG抗体検査で食物アレルギーはわかりますか?
欧州アレルギー学会は、食物のIgG抗体はアレルギーの診断に使えないとしています。食物アレルギーが疑われるときは、IgE抗体の検査や専門医の診察を受けてください。
疲れがとれないのは副腎のせいですか?
「副腎疲労」は、今の内分泌学では確かめられた病気とされていません。強い疲れが続くときは、貧血や甲状腺の病気、うつ病なども含めて調べます。強い疲労が続く方の外来 もご覧ください。
慢性疲労症候群はどこで診てもらえますか?
まず内科で、ほかの病気がないかを確かめます。診断基準があり、専門の医師が対応しています。
費用はどのくらいかかりますか
自由診療です。初日の検査 16,500円(税込)。治療中の費用は処方の内容で変わります。治療費用 をご覧ください。

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