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NEWS & BLOG | 頭痛と食物アレルギー

食物アレルギーと頭痛

(2026年10月 最新の研究を追記) HYGEIA通信

この記事でわかること

  1. 頭痛の原因には脳腫瘍や脳血管障害、筋緊張性頭痛、貧血、低血糖症などがあると筆者は述べています。
  2. 筆者は、IgE抗体の即時型より、IgG抗体の「遅延型アレルギー」のほうが頻度が高いと考えていました。
  3. 遅延型は食べて数時間~数日後に症状が出るため、毎日食べる主食などが原因でも気づきにくいと説明しています。
  4. 筆者自身は蕎麦にIgGの反応があり、十割蕎麦を食べた翌日に激しい頭痛が出たと書いています。

コメントにご質問をいただきましたので、頭痛の原因のひとつである食物アレルギー(遅延型)について書いてみたいと思います。

頭痛の原因はさまざまで、稀ですが脳腫瘍のようなものから、脳血管障害(脳梗塞や脳出血など)、結構多い筋緊張性頭痛、また貧血や鉄欠乏なども原因となります。

そして低血糖症も原因になりうることは以前書きました。

これは低血糖のために脳血管が拡張するからとも、アドレナリンが血管を収縮させるから、とも言われています。

そして案外多い頭痛の原因が、食物アレルギーです。

アレルギーと言うと普通思い浮かぶのは、蕎麦を食べて喘息が出るとか、ピーナッツを食べて呼吸困難になるなどの「即時型アレルギー」です。

これは、特定の食べものを食べた時に劇的な症状が起こるため、患者様が自覚しやすいアレルギーと言えます(そうでない場合もありますが)。

これはIgE抗体というものが関係しています。

しかし、もちろんこれも問題ですが、それよりもずっとずっと頻度が多いのが、IgG抗体による「遅延型アレルギー」なのです(「食物不耐性」ともいいます)。

これは反応が出るのが遅いタイプのアレルギーで、原因となる食物を食べた後、早くて数時間後、遅いと数日後に反応(症状)が起こります。ある程度の期間持続する場合もあります。

また、それほど激烈な症状ではなく、じわりじわりと表れたり、体調によって違ったり、食べる量や密度(濃さ)、食べた期間などによっても違うなど、かなりヴァラエティに富んだ症状の出方をするのです。

その上、たまに食べるものではなく、毎日毎日食べるもの(米や麦などの主食や、大豆やイースト(酵母)など)によっても起こるので、たまに食べて症状が出るなら気がつきそうなものの、毎日当たり前のように食べているとかえってそれが症状の原因であることに気づかない、ということがよくあります。

「ランドルフ博士の新しいアレルギー根絶法」と言う本には、何人かのアレルゲンの除去により改善した頭痛の症例が載っています。

・乳製品を控えることによって頭痛をコントロールできた看護学生
・マスクメロン・とうもろこし・バナナ・魚・ウサギ肉によって頭痛が起きていた男性
・小麦・とうもろこし・豆類・ブルーベリー・ビートなどによって頭痛が起きていたうつ病患者

アレルギーによって頭痛が起きる原因は、アレルギー反応によって脳に水分が貯留し、脳浮腫が起きるからだと説明されています。

現在では、アレルギーによって種々のサイトカインが分泌されることが明らかになり、それが影響していることも指摘されています。

以前結果を載せましたが、私は蕎麦に弱いですがIgGの反応があります。

蕎麦は好きなのですが、前からなんとなく食べたあとに気持ちのよくない感じがありました(一緒に飲む休日の昼ビールのせいかと思っていました(笑))。

先日、老舗の蕎麦屋さんに行って、とても美味しい十割蕎麦をいただいたのですが、それ自体はとても美味しかったのですが、翌日かなり激しい頭痛に見舞われました。

そして過食の傾向になりました(とはいってもそれほど多くはないと思いますが・・・)。
(過食にも遅延型アレルギーは関係しています)

かなり具合が悪く、それは翌々日まで続きました。

普段そこまで強い症状が出たことはないので、相当蕎麦の成分が濃い(普通に考えたら質のよい)蕎麦だったんだろうと思いました。

残念ですが、私の場合、やはり蕎麦は体に合っていないと考えられました。

何度も書きますが、頭痛の原因は人それぞれで、アレルギーはあくまでそのひとつに過ぎないわけですが、体に良かれと思って食べている食物が頭痛の原因だった、ということはありえることです(頭痛に限ったことではありませんが)。

この場合、最も手っ取り早くそれを調べる方法は、血液検査でIgG抗体検査をすることです。

残念ながら日本では調べられないので、私のクリニックではアメリカのラボに送って検査をしています。

もちろんIgEも大事なので、両方調べることが大切です(IgGだけでは片手落ちです)。

遅延型アレルギーで起こりうるその他の症状については、後日書くことにいたします。

こちらもよろしくお願いいたします。

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最新の研究でわかっていること(2026年10月 追記)

2009年の記事に追記

片頭痛で、食物のIgG抗体をもとに食物を除くと発作が減ったという小さな試験はあります。ただ、学会はIgG抗体検査をアレルギーの診断に使わないよう求めています。片頭痛には確立した薬の治療があります。

  • 片頭痛の30人の二重盲検クロスオーバー試験で、IgG抗体をもとに食物を除くと、頭痛のある日数は平均10.5日から7.5日に減りました。出典:Alpay ほか, Cephalalgia 2010/PubMed 20647174・DOI 10.1177/0333102410361404
  • 欧州アレルギー学会は、食物のIgG4抗体は食べ物に慣れた反応を表すもので、アレルギーや不耐症の診断には使えないとしています。出典:Stapel ほか(EAACI), Allergy 2008/PubMed 18489614・DOI 10.1111/j.1398-9995.2008.01705.x
  • 米国頭痛学会は、片頭痛の急性期と予防の薬に加え、認知行動療法やバイオフィードバックなどの行動療法も治療の選択肢としています。出典:Ailani ほか, Headache 2021/PubMed 34160823・DOI 10.1111/head.14153

PubMed の抄録で、数字と結論を確かめた論文だけを載せています(PMID・DOI つき)。上の本文は 2009 年に書かれたままです。

当院でできること

検査と治療
60項目以上の血液・尿検査で、貯蔵鉄・たんぱく質・ビタミン・亜鉛・血糖の動きを確かめ、不足している栄養素(治療用サプリメント)と食事の見直しで体の側を整えます。約3か月ごとに再検査します。
費用(自由診療・税込)
初日の検査 16,500円/再検査 11,000〜16,500円/診察料 5,500円。治療中の月あたりの費用は処方で変わります(最初の3か月は月5〜10万円が目安)。くわしくは 治療費用。
治療を検討する前に知っておいていただきたいこと
自由診療で、保険診療の代わりになる治療ではありません。分子栄養療法は、すべての方に同じ結果が出る治療ではなく、記事の中の例は個別の経過で、同じ結果を約束するものではありません。治療用サプリメントで起こりうること:まれに、IgG 食物アレルギー反応(食べ物に対する遅れて出る反応)が出ることがあります。

執筆・監修:矢崎 智子 医師(2009年の本文)|杏林大学医学部卒業の産婦人科医。2005年にハイジーア外来を開設し、院長として分子整合栄養医学と東洋医学による診療を行った
2026年10月の追記(最新の研究)の監修:秦 俊昭 医師(日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・ハイジーア外来 担当)

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よく聞かれること

頭痛が続くとき、まず何をすればよいですか?
急に起きた激しい頭痛や、手足のしびれを伴う頭痛は、すぐに医療機関を受診してください。くり返す頭痛は、頭痛外来や脳神経内科で診断を受けるのが第一歩です。
食べ物で頭痛が起きることはありますか?
特定の食べ物で片頭痛が起きる人はいます。頭痛日記で食事と症状の関係を記録すると、手がかりになります。
IgG抗体検査は受けたほうがよいですか?
欧州アレルギー学会は、食物のIgG抗体検査を診断に使わないよう求めています。受ける場合も、結果だけで食事を大きく制限しないでください。
費用はどのくらいかかりますか
自由診療です。初日の検査 16,500円(税込)。治療中の費用は処方の内容で変わります。治療費用 をご覧ください。

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