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NEWS & BLOG | 栄養コラム

母豚にコンビニ弁当を与え続けたら…

 HYGEIA通信

この記事でわかること

  1. 期限切れのコンビニ弁当だけを母豚に与えた養豚場で、死産や奇形が相次ぎ、餌を穀物に戻すと正常に戻った、という新聞記事の紹介です。
  2. 三食をコンビニ弁当にすると栄養バランスが崩れます。高脂質・濃い味・少ない野菜に加えて添加物が入ります。
  3. 産婦人科医として見ると、つわり・貧血・切迫早産・低出生体重児など妊娠のトラブルは妊婦の栄養状態と無関係ではありません。

現代のホラーです。

西日本新聞社「食 くらし」取材班
食卓の向こう側 (別冊)
より抜粋。

中食(なかしょく)――――ラベルを見ていますか

「豚体実験はもうこりごりだ」

二年ほど前、福岡県内の養豚農家で、”事件”が起きた。

母豚のお産で死産が相次いだのだ。やっと生まれたと思ったら、奇形だったり、虚弱体質ですぐに死んだり。透明なはずの羊水はコーヒー色に濁っていた。

「えさだ」。ピンときた農場主は、穀物などもとのえさに変えた。徐々にお産は正常に戻ったが、二十五頭の母豚が被害に遭い、農場主は生まれるべき約二百五十頭の子豚をフイにした。

母豚が食べたのは、賞味期間が切れた、あるコンビニの弁当やおにぎりなど。「廃棄して処理料を払うより、ただで豚のえさにした方が得」と考えた回収業者が持ち込んだ。期限切れとはいえ、腐っているわけではない。「ちょっとつまもうか」と、農場主が思ったほどの品だった。

肥育用の子豚に与えれば、肉質にむらがでる。そこで母豚に、それだけを毎日三キロ与えた。農場主の計算では月二十万円のえさ代が浮くはずだったが、百十四日(豚の妊娠期間)後、予期せぬ結果が待っていた。

原因はわからない。だが、予兆はあった。与え始めて間もなく、母豚がぶくぶく太ったのだ。すぐに量を減らした。

獣医師によると、豚はストレスに弱いため、短期間(半年)に二~三回えさの与え方を変えただけでも、調子が狂うことがあるという。

「人間でいえば、三食すべてをコンビニ弁当にしたのと同じこと。それでは栄養バランスが崩れてしまう」と、福岡県栄養士会長で中村学園短大教授の城田知子。

一般的なコンビニ弁当は高脂質で、濃いめの味付け、少ない野菜。毎食これで済ませたら…。

家庭にはない食品添加物も入っている。「腐る」という自然の摂理から逃れるには、何らかの形で人の手を加えなければならない。例えば、おにぎりを「夏場で製造後四十八時間もつ」ようにするには、添加物などの“テクニック”が要る。だが、そのおかげで、私たちはいつでもどこでも、おにぎりをほおばることができるのだ。

二〇〇三年のコンビニ業界の市場規模は約七兆三千億円。全国に一万店舗を展開する業界最大手のセブン-イレブン・ジャパンの販売構成比を見ると、弁当、パン、清涼飲料水、カップラーメンなど四分の三が食品だ。利用者は同社だけで年間延べ三十六億人。コンビニが「家の台所」化しているのは、決して若者だけではない。

同社など、食品管理を工夫して添加物を減らそうとするメーカーもある。中食(弁当、惣菜)が生活の中に定着しているからこそ「中身に関心を持ってほしい」。添加物に詳しい阿部司(52)は力を込める。

「商品に張られたラベル(内容表示)を見て自分で判断するか、確かな材料を手に入れて自分で作るか。食は自己責任。年間約八千人が交通事故死しているからといって、社会から車を追放せよ、とならないのと同じことだ」

平和が戻った養豚農家。昨年は約二千頭の子豚が、母豚の腹から当たり前のように生まれてきた。

「豚体実験はもうこりごりだ」。農場主はうんざりした顔で言った。

産婦人科医として、今も何人もの妊婦さんを診ているけれど、彼女たちの健康状態は、決して良いとはいえない。体調の悪い、不健康な妊婦のなんと多いことか。つわり、便秘、貧血、切迫流産・切迫早産、皮膚のトラブル、妊娠中毒症、肥満、やせ、難産、低出生体重児、胎児の先天奇形、…etc。妊娠に伴うトラブルは、大きいものから小さいものまで、妊婦の栄養状態と無関係ではない。生まれてくる赤ん坊が「自分が食べたもので作られている」という認識は、もしかしたら彼女たちにはあまりないのかもしれない。自分の体が自分が食べたもので作られているという感覚すらも、希薄に見えるのだから。でもそれはきっと妊婦だけではなく、いまの日本人の平均的な姿なのだろう。

この話は、決して“他人(豚?)事“ではない、と思うのは私だけだろうか?

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血液・尿検査(60項目以上)で栄養状態を確かめ、不足を補う外来です。初日のカウンセリングは無料です。

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当院でできること

検査と治療
60項目以上の血液・尿検査で、貯蔵鉄・たんぱく質・ビタミン・亜鉛・血糖の動きを確かめ、不足している栄養素(治療用サプリメント)と食事の見直しで体の側を整えます。約3か月ごとに再検査します。
費用(自由診療・税込)
初日の検査 16,500円/再検査 11,000〜16,500円/診察料 5,500円。治療中の月あたりの費用は処方で変わります(最初の3か月は月5〜10万円が目安)。くわしくは 治療費用。
治療を検討する前に知っておいていただきたいこと
自由診療で、保険診療の代わりになる治療ではありません。分子栄養療法は、すべての方に同じ結果が出る治療ではなく、記事の中の例は個別の経過で、同じ結果を約束するものではありません。治療用サプリメントで起こりうること:まれに、IgG 食物アレルギー反応(食べ物に対する遅れて出る反応)が出ることがあります。

執筆・監修:矢崎 智子 医師(2006年の本文)|杏林大学医学部卒業の産婦人科医。2005年にハイジーア外来を開設し、院長として分子整合栄養医学と東洋医学による診療を行った
2026年10月の追記(最新の研究)の監修:秦 俊昭 医師(日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・ハイジーア外来 担当)

研究でわかっていること

  • 胎内と生まれてすぐの時期の栄養などの条件が、大人になってからの健康と病気のなりやすさに関わることを、ニューイングランド医学誌の総説がまとめています。(Gluckman ほか, N Engl J Med 2008)

PubMed に収載された論文の抄録から、数字と結論だけを載せています。

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よく聞かれること

不妊治療中でも受診できますか
できます。婦人科の不妊治療と並行して、貯蔵鉄(フェリチン)とたんぱく質・ビタミンの過不足を確かめます。薬の中止や変更は行いません。
妊娠中・授乳中でも受けられますか
受けられる処方と受けられない処方があります。診察のときにお伝えください。
費用はどのくらいかかりますか
自由診療です。初日の検査 16,500円(税込)。治療中の費用は処方の内容で変わります。治療費用 をご覧ください。

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