03-6452-6611 受付 水曜〜土曜 10:00〜17:00 完全予約制 休診日 日・月・火・祝

NEWS & BLOG | 時事(子どもの孤食)

日本人はどこへ行くのか

(2026年10月 最新の研究を追記) HYGEIA通信

この記事でわかること

  1. NHKが子どもに食事の絵を描いてもらった調査で、一人で黙々と食べる子が多い実態が示されたと書いています。
  2. 朝食はパンと牛乳だけ、夕食はカップ麺やコンビニのおにぎりなど、栄養の乏しい食事の子が多いと紹介しています。
  3. 広告代理店の主婦調査の本をもとに、食事を軽く見る親の意識を筆者は強く批判しています。
  4. 家族団らんを失うことは栄養も失うことで、「食」の意義を見つめ直す必要があると結んでいます。

すっかり夏ですね!

蒸し暑くても、四季の変化のはっきりしているのは気持ちがいいです。

さて、先日、TBS系の「誰よりもママを愛す」というドラマを見ました。
(内田有紀ちゃんはやっぱり可愛いですね~)

田村正和さん扮するお父さんが「家庭を切り盛りする主夫」をする「ちょっと変わった家族」という設定のドラマのようですが、伊藤蘭さん扮する「一家の大黒柱」のお母さん以外の家族全員が、食卓を囲んで仲良く団欒しながら夕食を食べている、という場面がありました。

TVドラマを見ていると、このように「家族全員で食卓をかこむ風景」(この場合お母さんは帰宅していなかったのでいませんでしたが、家にいる家族は全員揃っていました)というのがお決まりのように出てきます。

私たちも、なんとなく、それが本来の家族のあり方であり、どの家族も同じようにしているのではないか、と漠然と思っていると思うのですが、実はこのような家族団らんの風景というのは、現代日本では

「幻想に近い」

ということをご存知でしたか?

これはNHKの番組で、子どもたちに食事の風景を絵に描いてもらうという、画期的な調査を行ったものなのですが、現代の子どもたちの「食の現実」というのをまざまざと見せ付けられます。

朝食はおろか、夕食も一人で食べる子どもたち。

親や兄弟がいても、TVを見たり、他のことに忙しくて、一緒に食べず、「ただ黙々と食べる」子どもたち。

お母さんが作ってくれないので、パンと牛乳だけ、夕食はたこ焼きやホットケーキ。もしくはカップ麺か、コンビニのお握り。

親と食べると「いろいろ言ってうるさいから」一人で食べる方がいい、という子どもたち。

朝起きられない、だるい、疲れやすい、頭痛がする、そしてイライラする子どもたち。

「子食」「孤食」「個食」

などと言われる、孤立した食事の実態と、栄養素の乏しい貧しい食事。

家族全員で食卓を囲む風景、また、理想とされる「一汁三菜」と呼ばれる献立のお宅は、非常に稀です。

家族団らんを失うということは、同時に栄養素をも失っているということです。

そんな食の世界の中で、悲しいことに、我が国日本の子どもたちの多くは、育っているのです。

そして、どうして子どもたちはそういう環境に置かれてしまうのか?という問いに対するひとつの示唆が、この本にあります。

アサツー・ディ・ケイという広告代理店のマーケティング調査の一環で、主に30代から40代前半の主婦にアンケートをとったものをまとめた本です。

現代の母親の、栄養に関する無知、食に対する比重の軽さ。

ちゃんとした食事を作る時間や経費があったら、それらを切り捨てて娯楽や教育費用に当てる。

子どもの栄養よりも、主婦の都合や体裁を優先する。

それが将来どんな結果を及ぼすかということを、深刻に考える主婦はあまりいないようです。

食事や食卓を軽視する、刹那主義的な現代主婦の感覚に、めまいを覚えます。

あまりにも、あまりにもひどいです。

一家が揃って食卓を囲んで団欒しながら食事をすること。

これはすでに「幻」と言っていいようです。

食の乱れは、栄養がきちんと摂れないというだけの問題ではなく、我々日本人の価値観そのものが大きく変わりつつあることを示しています。

栄養素の不足は子どもたちの体や精神の発達に悪影響を及ぼす、というだけでなく、一人での食事は、家族の絆や、人間関係の築き方、ひいては「人間らしさ」というものの形成に、支障を来たすのではないでしょうか。

人間をはぐくむ基本単位である「家族」が、「食」から壊れている。

そんな日本人の姿が見えるようです。

我々日本人は、一体どこへ行こうとしているのか。

「便利」というものの代償に、私たちは何を得ようとしているのか。

もう少し、単に「栄養を摂る」というだけではない「食」の意義を、見つめなおしていかなくてはいけない、と思います。

それぞれの本については、後日もう少し詳しくご紹介したいと思います。

あなたのからだの「足りない」、検査で確かめてみませんか

血液・尿検査(60項目以上)で栄養状態を確かめ、不足を補う外来です。初日のカウンセリングは無料です。

分子栄養療法とはについて、くわしく見る

最新の研究でわかっていること(2026年10月 追記)

2006年の記事に追記

2026年時点の研究でも、家族で食事をとる回数が多い子どもほど、食事の質がよい傾向が確かめられています。日本の小学生では、家族と朝食をとらない子に心の不調が多い傾向も報告されています。

  • 57件の研究をまとめた解析では、家族で食事をとる回数が多い子どもほど、食事の質がよく、BMIが低い傾向でした。子どもの年齢や国による違いは見られませんでした。出典:Dallacker ほか, Obes Rev 2018/PubMed 29334693・DOI 10.1111/obr.12659
  • 岐阜県の小学生678人の調査では、家族と朝食をとることがほとんどない子は、毎日とる子に比べ、心の不調の割合が高い結果でした(オッズ比4.79)。出典:Kameyama ほか, Int J Environ Res Public Health 2021/PubMed 34501870・DOI 10.3390/ijerph18179281

PubMed の抄録で、数字と結論を確かめた論文だけを載せています(PMID・DOI つき)。上の本文は 2006 年に書かれたままです。

当院でできること

検査と治療
60項目以上の血液・尿検査で、貯蔵鉄・たんぱく質・ビタミン・亜鉛・血糖の動きを確かめ、不足している栄養素(治療用サプリメント)と食事の見直しで体の側を整えます。約3か月ごとに再検査します。
費用(自由診療・税込)
初日の検査 16,500円/再検査 11,000〜16,500円/診察料 5,500円。治療中の月あたりの費用は処方で変わります(最初の3か月は月5〜10万円が目安)。くわしくは 治療費用。
治療を検討する前に知っておいていただきたいこと
自由診療で、保険診療の代わりになる治療ではありません。分子栄養療法は、すべての方に同じ結果が出る治療ではなく、記事の中の例は個別の経過で、同じ結果を約束するものではありません。治療用サプリメントで起こりうること:まれに、IgG 食物アレルギー反応(食べ物に対する遅れて出る反応)が出ることがあります。

執筆・監修:矢崎 智子 医師(2006年の本文)|杏林大学医学部卒業の産婦人科医。2005年にハイジーア外来を開設し、院長として分子整合栄養医学と東洋医学による診療を行った
2026年10月の追記(最新の研究)の監修:秦 俊昭 医師(日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・ハイジーア外来 担当)

あわせて読みたい

よく聞かれること

共働きで、家族そろって食べるのが難しいときは?
研究では、家族全員でなく親の一人と食べる場合でも、よい関連が見られました。休日の朝食など、できる時間から始めると続けやすくなります。
子どもの朝食が、パンと牛乳だけでも大丈夫ですか?
エネルギーはとれても、タン白質や野菜が不足しがちです。卵やチーズ、果物を足すと、栄養のバランスがとりやすくなります。
費用はどのくらいかかりますか
自由診療です。初日の検査 16,500円(税込)。治療中の費用は処方の内容で変わります。治療費用 をご覧ください。

初診のご予約

初診は予約制です。下のフォームで希望の日時をお知らせください。受付時間内にお電話で日時を確定します。
お電話でもご予約いただけます。

初診の予約を申し込む▼24時間受付/受付時間内にお電話で日時を確定します(送信だけでは予約は確定しません)

日時を確定するため、お電話でご連絡します

受診は任意

第1希望(例:10月24日の午後)。第2希望もあればお書きください