「お砂糖で、脳もカラダもゼッコーチョー!
将来の環境も、ゼッコーチョー!
お菓子を食べて、さらにゼッコーチョー!」

と言う、某団体の宣伝を、最近よく電車の中吊り広告などで目にします。

砂糖を食べてなぜ「将来の環境がゼッコーチョー!」になるのか理解できませんが、

「脳がゼッコーチョー!」になる理由は明らかです。
しかしその「ゼッコーチョー!」はあくまでも一時的なものであり、実はその後

「ゼツフチョー!」になるのは必至なのです。

「疲れたから甘いものを食べよう」

「どうしても甘いものが食べたい」

「甘いものを食べずにはいられない」

砂糖などの精製した糖分を摂り続けると、このような甘いものに対する強烈な欲求に支配されるようになってきます。
これらは言わば「糖分の中毒」とでも言える状態であり、低血糖症で起こる症状なのです。

低血糖症とは、血糖値が低い状態が続いたり、急激に血糖値が低下するなど、常にある一定の範囲内にコントロールされているべき血糖値のコントロールがうまくいかなくなる状態です。
その結果、前回書いたような様々な精神症状や自律神経失調症状が起こります。

血糖値が高い状態とはすなわち糖尿病であり、糖尿病が怖い病気だと言うことはよく知られているので、血糖値が高いのはよくない、というのは皆さんご存知なのですが、実は低血糖も体にとっては非常に良くない状態なのです。

では何故、血糖値が下がってしまうのでしょうか?

よくあるのは、血糖値が低いのは、糖分が足りないからじゃないの?と言う捉え方です。

もちろん、飢餓状態や胃腸障害などで、長期間食べられない期間が続くと、血糖値は低下します。

しかし、現代人を広く蝕んでいる機能性低血糖症は、実はその逆の理由で起きているのです。

つまり、砂糖やブドウ糖果糖液糖などの単純な糖質の入ったお菓子や清涼飲料水などの食べ物の摂取によって、低血糖状態が起きてしまうのです。

実は、白米や精製小麦粉を使った白パンなど、「甘くない」食品でもこれは起こりえます。

低血糖症は一般的な医師にはほとんど知られておらず、非常に理解されにくい分野です。
なぜかと言うと「低血糖=糖分が足りない」という単純な解釈からは発想しにくい、非常に逆説的な成因で起こっているからです。

次回に続きます。

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