The Use of Antioxidants with First-Line Chemotherapy in Two Cases of Ovarian Cancer

人間とがんとの”戦い”は、医学が進歩し続ける現在においても、依然として終焉する気配が見られません。
(この”戦う”というスタンスに問題があると常日頃思っておりますが、これについてはまた後日)。

しかし、ここ数年アメリカで話題となっているがんの補完医療に、ビタミンCの大量投与をはじめとした栄養療法があります。

分子栄養学に基づくがん治療は「Orthomolecular oncology」と呼ばれ、がん治療において今一番ホットな、最先端の医療と言ってもよいかもしれません。

(註:正確にはこのような治療は30年以上前から行われてきたのですが、医学界からは無視されていました。そして地道な臨床経験の積み重ねにより、その有効性を無視することができなくなってきたため、NIH(アメリカの厚労省)が認めたことにより、今ようやく注目を浴びるようになった、ということです)

点滴によるビタミンCの大量投与をはじめとする抗酸化物質の摂取(栄養所要量レベルではなくいわゆる”メガドーズ”と呼ばれる量)は、がんの標準治療の効果を高め、副作用を減らし、余命の延長、QOLの改善が認められるという報告が多数認められています。

これは2003年に発表された、カンザス大学による卵巣がんの症例報告です。

卵巣がんは初期に見つけることが難しいがんで、半分以上はⅢ期かⅣ期で発見されます。

パクリタキセル+シスプラチン療法の出現など、化学療法の進歩により、進行卵巣がんの5年生存率は20%から30%に上昇しましたが、依然として良いとはいえません。

2例のステージⅢCの進行した上皮性卵巣がん患者において、化学療法の補助療法として、点滴によるビタミンCの大量療法および経口での抗酸化物質の摂取を行い、非常に良好な結果を得ています。

詳しい内容についてはまた次回。

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