痛風とは、慢性進行性の激痛をともなう関節炎で、日常生活のQOLを著しく低下させ、放っておくと「痛風腎」といって腎機能障害を引き起こし、人工透析にいたることもある、厄介な病気です。
現代西洋医学における痛風の標準治療は、関節炎をいかに沈静化させ、痛みを軽減するかが目的であり、好中球の活動抑制や、痛み止めやステロイド剤などの消炎鎮痛剤の投与や関節内ステロイド注入などの薬物療法が主になります。
現代西洋医学のこのような薬物を中心とした治療は「対症療法」ですから、痛風の痛みをコントロールをしたり、強制的に尿酸値を下げているに過ぎず、なんの根本的な解決にはなるわけではありません。
痛風にともなう関節炎は、関節包内に析出した尿酸の結晶に対する炎症反応とされ、現代西洋医学では、高尿酸血症がその原因の一つとされています。
しかし、高尿酸血症だからといって、必ずしも全員が痛風を発症するわけではなく、実際に関節炎を起こす割合はごくわずかに過ぎません。
高尿酸血症でも、痛風を発症しない場合がほとんどなのです。
そのため、アメリカでは、高尿酸血症の患者さまには尿酸値を下げる投薬治療は、一般的には行われていません。
ビールを毎晩浴びるように飲んでいる人の全員が、痛風を発症するわけではありません。
そのために「痛風を引き起こす直接の原因は、別にある」と考える方が、自然でしょう。