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NEWS & BLOG | HYGEIA通信(転載・医学誌とサプリ)

興味深い記事

(2026年10月 最新の研究を追記) HYGEIA通信

この記事でわかること

  1. 医学誌とサプリメントの関係を論じたブログ「米国統合医療ノート」の記事を、承諾を得て転載しています。
  2. 医師はサプリや栄養の研究に触れる機会が少なく、情報がかなり偏っていると筆者は述べています。
  3. 医薬品の広告が多い医学誌ほど、サプリの記事が少なく否定的な結論が多いという研究を紹介しています。
  4. 転載記事は、この研究を「まだ初歩的な研究」とし、偏りの可能性を示すものと位置づけています。

毎日お暑うございます。

気がついたらもう8月ですね。

毎日があっという間に過ぎ去ってしまいます。。

さて、今日は興味深いブログ記事をご紹介したいと思います。

著者の方の承諾を得ましたので、記事を転載させていただきます。

転載した記事の概要(2026年10月 追記)

  • 米国ウェイク・フォレスト大学の研究者が、世界的に有名な11の医学誌で、医薬品の広告の量とサプリメントの記事の関係を調べた研究を紹介した記事です。
  • 医薬品の広告が多い医学誌ほど、サプリメントの主要な記事が少なく、「安全でない」と結論する記事が多い傾向でした(67%と4%)。
  • 転載元の記事も、この研究を「まだ初歩的な研究」と位置づけています。研究の原典は Kemper ほか, BMC Complement Altern Med 2008(PubMed 18400092)です。

転載した記事(全文):「米国統合医療ノート」より、著者の承諾を得て掲載

私も普通の医者をしていたころは、サプリメントや栄養に関する学問的な知識を目にすることはまずありませんでした。

なぜかというと、そんな情報はわざわざ探そうと思わない限り、まったくと言っていいほど入ってこなかったからです。

医学部の授業でも、医学ジャーナルにも、企業のMRの情報にしても、そのような情報は存在すらしていないと言っても過言ではないでしょう。

この結果、医師は栄養やサプリメントに関しての学問的研究についての存在すら知らず、それらは非常に遅れた分野である...と認識しがちです。

しかしながらそれは事実ではなく、医師の眼にはつきにくいジャーナル(栄養系や基礎研究系など)でかなりしっかりと行われているのです。

しかし薬剤に関してのそれのようには勝手には情報が入ってこない、つまり情報がかなり偏っていると言えます。

「医学誌のサプリメント嫌い」

サプリメントや補完代替医療に関わっている人々は、現代医療から不当な扱いを受けている、としばしば感じています。現代医療の専門家からは、前にも書いたとおり、科学的なデータが乏しい、作用機序が解明されてない、効果が明瞭でないなどの批判を受けます。それらは一面でまさにその通りなのですが、ある場合には度が過ぎて、批判の公正さや妥当性が疑われる場合もあります。

サプリメントの研究を医学誌や医学会に発表しようとすると、審査で拒絶されることが少なくありません。審査の結果と理由は文書で通知されますので、こちらの至らなさを指摘されれば残念ながら納得できます。審査する人の不勉強はあきらめもつきます。しかし偏狭な差別観のようなものが読み取れ、不快感を覚えることもあります。

人間誰しも、個人的な好悪の感情や現世的な利害関係からは自由になれないのかも知れません。医学誌はほんとうに公平だろうか、という疑問が生じても当然です。それを研究した面白い報告がありました。

米国のウェイク・フォレスト大学の研究者らが、医学誌の宣伝広告と、掲載された記事との関係を調べました。

対象とされたのは、アメリカ医師会雑誌(写真)、カナダ医師会雑誌、英国医学雑誌、ニューイングランド医学誌など世界的に有名な11の医学誌です。研究者らは各医学誌の1年分のすべての号を集め、どのような広告があるか、またサプリメントに関する記事はあるかを調べました。

広告を、医薬品の広告か、その他かの2群に分けました。記事の種類を、主要記事(臨床研究、コホート研究1、論説、総説)か、その他(症例報告、手紙、ニュース、その他)かに分類しました。また記事の結論を、否定的(安全でない、有効でない)か、その他(安全である、有効である、記載が無い、はっきりしない)かに分けました。

医薬品の広告を1号あたり40ページ以上掲載しているものを便宜上「医薬系雑誌」と呼びます。10ページ未満のものを「非医薬系雑誌」と呼びます。

分析の結果、医薬系雑誌は非医薬系雑誌に比べ、サプリメントの主要記事が有意に少ないことがわかりました(P<0.01)。医薬系雑誌はサプリメントの臨床研究やコホート研究は1つも掲載していませんでした。

サプリメントの安全性については、医薬系雑誌の67%が「安全でない」と結論していましたが、非医薬系雑誌では4%でした。この間には有意差がありました(P=0.02)。

サプリメントの有効性については、医薬系雑誌は非医薬系雑誌より50%多く、「有効でない」と結論していました(P=0.4)。

このように、まだ初歩的な研究ではありますが、医薬広告が多い医学誌ほどサプリメントの記事自体が少なく、しかもサプリメントに否定的な結論が多いことが示唆されました。

有名な医学誌でも、顧客を大事にするのは当たり前のことです。医薬系雑誌の顧客とは、読者である医師と広告主である製薬会社ですから、医師の一般的な考え方や、製薬会社の意向に沿った雑誌作りになるのは当然です。こうして有名な医学誌といえどもその内容には偏りが生じます。

逆にサプリメントの広告が多い雑誌は、サプリメントの記事も多く、肯定的な結論が多く、サプリメント業界の受けが良い作りになっているはずです。

(今日のまとめ)
現代医療の大元締めのような医学誌は、サプリメントを否定的に扱う傾向があります。それは医師の多数派にとって心地よく、製薬会社の意向に沿っている、と考えられます。今度は、製薬会社のサプリメント嫌い、という記事を書きましょう。

「米国統合医療ノート」さんより転載させていただきました。

ありがとうございました。m(__)m

今日は久しぶりに美味しいものを食べにいく予定です。。。るん♪

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最新の研究でわかっていること(2026年10月 追記)

2008年の記事に追記

医学誌の広告とサプリ記事の関係を調べた研究は、小規模な初期の研究です。一方、資金を出した企業に有利な結論が出やすい偏りは、薬の研究で広く確かめられています。

  • 主要な医学誌11誌を調べた研究です。サプリを「安全でない」とした主要記事は、製薬広告が最も多い雑誌で67%、最も少ない雑誌で4%でした。出典:Kemper ほか, BMC Complement Altern Med 2008/PubMed 18400092・DOI 10.1186/1472-6882-8-11
  • 75件の研究をまとめたコクランレビューです。企業が資金を出した薬や医療機器の研究は、有利な結果になりやすくなっていました(相対リスク1.27)。出典:Lundh ほか, Cochrane Database Syst Rev 2017/PubMed 28207928・DOI 10.1002/14651858.MR000033.pub3
  • 米国予防医学専門委員会は、心臓病やがんの予防にβカロテンとビタミンEのサプリを使わないよう勧めています。マルチビタミンは、判断できるだけの根拠がないとしています。出典:USPSTF(Mangione ほか), JAMA 2022/PubMed 35727271・DOI 10.1001/jama.2022.8970

PubMed の抄録で、数字と結論を確かめた論文だけを載せています(PMID・DOI つき)。上の本文は 2008 年に書かれたままです。

当院でできること

検査と治療
60項目以上の血液・尿検査で、貯蔵鉄・たんぱく質・ビタミン・亜鉛・血糖の動きを確かめ、不足している栄養素(治療用サプリメント)と食事の見直しで体の側を整えます。約3か月ごとに再検査します。
費用(自由診療・税込)
初日の検査 16,500円/再検査 11,000〜16,500円/診察料 5,500円。治療中の月あたりの費用は処方で変わります(最初の3か月は月5〜10万円が目安)。くわしくは 治療費用。
治療を検討する前に知っておいていただきたいこと
自由診療で、保険診療の代わりになる治療ではありません。分子栄養療法は、すべての方に同じ結果が出る治療ではなく、記事の中の例は個別の経過で、同じ結果を約束するものではありません。治療用サプリメントで起こりうること:まれに、IgG 食物アレルギー反応(食べ物に対する遅れて出る反応)が出ることがあります。

執筆・監修:矢崎 智子 医師(2008年の本文)|杏林大学医学部卒業の産婦人科医。2005年にハイジーア外来を開設し、院長として分子整合栄養医学と東洋医学による診療を行った
2026年10月の追記(最新の研究)の監修:秦 俊昭 医師(日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・ハイジーア外来 担当)

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よく聞かれること

サプリメントの研究は、信頼できますか?
研究の質はさまざまです。資金を出した企業や雑誌の立場で、結論が偏ることもあります。当院では論文の中身を確かめ、検査結果と合わせて判断します。
サプリメントは、飲めば飲むほど体によいですか?
そうではありません。βカロテンやビタミンEのように、予防目的では勧められていないサプリもあります。不足している栄養素を検査で確かめて補うのが、当院の方針です。
費用はどのくらいかかりますか
自由診療です。初日の検査 16,500円(税込)。治療中の費用は処方の内容で変わります。治療費用 をご覧ください。

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