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NEWS & BLOG | 栄養コラム

ビタミンD欠乏症候群②~天然抗生物質としてのビタミンD

 HYGEIA通信

この記事でわかること

  1. ビタミンDは「天然の抗生物質」と呼ばれる物質(カテリシジン)を増やし、感染を防ぐ働きがあります。
  2. 3年間の研究では、冬に風邪やインフルエンザの症状が出た人が、ビタミンD 800IU を摂った群で104人中9人、偽薬群で30人でした(Aloia 2007)。
  3. 冬に風邪をひくのは寒さだけでなく、日に当たる時間が減ってビタミンDが不足することも一因です。

ご無沙汰しております。

本格的に寒くなってきましたね。

今日はビタミンDの続きです。

前回も書きましたように、ビタミンDは実に様々な働きをしています。

英語ではよくビタミンDは

immune-booster(免疫を高めるもの)
immune-modulator(免疫を調節するもの)

などと表現されています。

免疫の働きで重要なことのひとつは、細菌やウイルスなどの感染を防ぐことです。

ビタミンDは200種類以上の遺伝子に作用することがわかっていますが、その内の重要なひとつがantimicrobialpeptide(AMP)の一種である「cathelicidin」という物質を増加させる遺伝子です。

cathelicidinはかなり広範囲の病原体に効く「天然の抗生物質」と呼ばれています。

例えば、冬になると風邪を引いたりインフルエンザにかかる人が増えますが、ビタミンDの摂取によりその増加を抑えることができます。

3年間にわたる研究では、冬季に風邪またはインフルエンザの症状を訴えた人は、プラセボ(偽薬)群では104人中30人でしたが、ビタミンDを(たったの)800IU摂取した群では104人中9人でした。これは春~秋の確率とほぼ同程度でした。

Aloia JF et al, Epidemic influenza and vitaminD. Epidemiol Infect 2007;135:1095-6

冬になると風邪を引くのは、単に寒いからだけではなく、日に当たる機会が減るためにビタミンDが不足することが原因のひとつと言えるわけです。

緯度の高い地域に多発性硬化症が多いのも、ビタミンD欠乏が原因のひとつといわれています。

実はうつなどもそうで、寒くて暗い冬は陰鬱な気分になりがちですが、ビタミンDが不足することも原因のひとつになっているようです(日照時間が減るためにセロトニンが低下することもあるでしょう)。

南の温かい国の人たちが陽気なのは、ビタミンDが十分足りているせいもあるのかもしれません。

話がそれましたが、ビタミンDには感染を防ぐ効果があるため、その不足は易感染性を引き起こします。

鳥インフルエンザのパンデミックがそろそろ危ない…、とここしばらく言われていますが、そのひとつの対策として、ビタミンDの血中濃度をしっかり高めておくことが有効であると言えるでしょう。

しかし、微生物の感染が関係する病気とは、風邪やインフルエンザ、肝炎などの、いわゆるわかりやすい「感染症」だけではありません。

関節リウマチなどの自己免疫疾患や慢性疲労症候群、月経前症候群、果ては一部の精神疾患なども、何らかの感染(潜伏しているもの)が関与している場合があるのです。

ということは、ビタミンDの血中濃度を十分高めておくことで、非常に広範囲の疾患をある程度予防する効果が期待できると考えられます。

続きます。

こちらもよろしくお願いいたします。

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当院でできること

検査と治療
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費用(自由診療・税込)
初日の検査 16,500円/再検査 11,000〜16,500円/診察料 5,500円。治療中の月あたりの費用は処方で変わります(最初の3か月は月5〜10万円が目安)。くわしくは 治療費用。
治療を検討する前に知っておいていただきたいこと
自由診療で、保険診療の代わりになる治療ではありません。分子栄養療法は、すべての方に同じ結果が出る治療ではなく、記事の中の例は個別の経過で、同じ結果を約束するものではありません。治療用サプリメントで起こりうること:まれに、IgG 食物アレルギー反応(食べ物に対する遅れて出る反応)が出ることがあります。

執筆・監修:矢崎 智子 医師(2008年の本文)|杏林大学医学部卒業の産婦人科医。2005年にハイジーア外来を開設し、院長として分子整合栄養医学と東洋医学による診療を行った
2026年10月の追記(最新の研究)の監修:秦 俊昭 医師(日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・ハイジーア外来 担当)

研究でわかっていること

  • 人のマクロファージは細菌を感知するとビタミンDの受容体と活性化の酵素を増やし、抗菌ペプチド(カテリシジン)を作って結核菌を殺すことが示されました。ビタミンDが低い血清では、この反応が弱くなっていました。(Liu ほか, Science 2006)

PubMed に収載された論文の抄録から、数字と結論だけを載せています。

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よく聞かれること

サプリメントは市販のものではだめですか
当院の治療用サプリメントは血液検査の結果にもとづいて医師が種類と量を決めます。市販のサプリメントとの違いは3つです。①1粒あたりの含有量が多い ②天然由来の原材料を用いている ③吸収率が高い。
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