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NEWS & BLOG | 日産婦シンポジウムの連載(演題1)

日産婦シンポジウム 「妊娠と栄養・代謝」①

(2026年10月 最新の研究を追記) HYGEIA通信

この記事でわかること

  1. 1980年から2000年にかけて、新生児の出生体重は約140g減り、3194gから3053gになりました。
  2. 同じ時期に、低出生体重児(2500g未満)の割合は4.2%から7.6%に増えたと報告されました。
  3. やせの妊婦で妊娠中の体重増加が少ないと、低出生体重児の割合が高くなっていました(最大15%)。
  4. 喫煙している妊婦は、喫煙していない妊婦に比べて、低出生体重児の割合が約2倍高いと報告されました。

引き続き日産婦シンポジウムの概要です。

演題は5件ありました。

1件ずつ私なりに要約を書いてみます。

演題1 「妊娠期の低栄養の現状と改善への提言」

演者 国立保健医療科学院生涯保健部母子保健室長 滝本秀美先生

1.1980年から2000年にかけて、新生児の出生体重は約140g減少している(3194g→3053g)。

2.同様に低出生体重児(2500g未満)の児の割合は4.2%から7.6%に増加している。

3.妊娠中の喫煙率は1990年の5.6%から、2000年は10.0%に増加している。

4.1976~2000年の間に、「やせ(BMI18.5未満)」の女性の割合は4人に1人に増加している。

5.やせの妊婦で妊娠中の体重増加が少ない(7kg未満と7-9kg)で、低出生体重児の割合が高い(最大15%)。

6.喫煙妊婦は非喫煙妊婦に比べて低出生体重児の割合が高い(約2倍)。

これらのデータの考察として

「若い女性の「やせ」の増加は、低出生体重児出産のリスクのある女性の増加につながっている可能性がある」

「妊娠中は、栄養学的な質が十分な食事をとり適切な体重増加を促すことと、禁煙を進めることが重要である」

ということでした。

これが現実です。

最近はとてもスリムな女の子が多いと思っていましたが、今回の発表でも実際に、若い世代で有意にやせた女性が増えていることが示され、そのような女性の生む子どもは出生時体重が少ない傾向があるということが示されました。

そんなにやせてて大丈夫?と言いたくなりますが、大丈夫ではなさそうです。

「やせ」=低栄養を意味し、これが児の長期的な健康状態に悪影響を与えるからです。
(「Barker仮説」についてはまた書きます)

また、妊婦の喫煙率が上昇していることも驚きました。

胎児は胎盤という細かい血管の集まりを通して母親から酸素や栄養分をもらっているので、タバコを吸うと血管が収縮し、胎児への酸素・栄養素の供給が低下します。その結果、児の発育は制限されます。

当たり前ですが、タバコは百害あって一利なし、です。

しかし、そのようにして口を酸っぱくしてやめろといってもやめられないのがタバコのようです。

あきれてしまいますが、これは母性の欠如なのか、精神的に未熟な妊婦が増えているのか。。

短い外来中に禁煙指導と言うのもなかなか難しいですし、悩むところですね…。

続く。

妊活のこと、からだから整えてみませんか

血液・尿検査(60項目以上)で栄養状態を確かめ、不足を補う外来です。初日のカウンセリングは無料です。

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最新の研究でわかっていること(2026年10月 追記)

2006年の記事に追記

やせて妊娠し体重増加も少ないと、小さく生まれる赤ちゃんが増えることが、メタ解析で確かめられています。禁煙を支える面談などの支援で、低出生体重が減ることもわかってきました。

  • 23件の研究のメタ解析では、妊娠中の体重増加が推奨より少ないと、小さく生まれる児(オッズ比1.53)や早産(1.70)が増えました。やせ(BMI 18.5未満)の推奨増加量は12.5〜18kgです。出典:Goldstein ほか, JAMA 2017/PubMed 28586887・DOI 10.1001/jama.2017.3635
  • 妊娠中の禁煙支援(カウンセリングなど)を調べた127件の研究のまとめでは、妊娠後期の禁煙が増えました(リスク比1.41)。2500g未満で生まれる赤ちゃんも減りました(リスク比0.82)。出典:Freijah ほか, Cochrane Database Syst Rev 2026/PubMed 42011820・DOI 10.1002/14651858.CD001055.pub6

PubMed の抄録で、数字と結論を確かめた論文だけを載せています(PMID・DOI つき)。上の本文は 2006 年に書かれたままです。

当院でできること

検査と治療
60項目以上の血液・尿検査で、貯蔵鉄・たんぱく質・ビタミン・亜鉛・血糖の動きを確かめ、不足している栄養素(治療用サプリメント)と食事の見直しで体の側を整えます。約3か月ごとに再検査します。
費用(自由診療・税込)
初日の検査 16,500円/再検査 11,000〜16,500円/診察料 5,500円。治療中の月あたりの費用は処方で変わります(最初の3か月は月5〜10万円が目安)。くわしくは 治療費用。
治療を検討する前に知っておいていただきたいこと
自由診療で、保険診療の代わりになる治療ではありません。分子栄養療法は、すべての方に同じ結果が出る治療ではなく、記事の中の例は個別の経過で、同じ結果を約束するものではありません。治療用サプリメントで起こりうること:まれに、IgG 食物アレルギー反応(食べ物に対する遅れて出る反応)が出ることがあります。

執筆・監修:矢崎 智子 医師(2006年の本文)|杏林大学医学部卒業の産婦人科医。2005年にハイジーア外来を開設し、院長として分子整合栄養医学と東洋医学による診療を行った
2026年10月の追記(最新の研究)の監修:秦 俊昭 医師(日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・ハイジーア外来 担当)

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よく聞かれること

やせている人は、妊娠中にどのくらい体重を増やせばよいですか?
目安は妊娠前の体格によって違います。やせの方は、標準の方より多めの増加が勧められています。具体的な目安は、妊婦健診で主治医と相談してください。
妊娠前に、やせを直したほうがよいですか?
やせのまま妊娠すると、小さく生まれる赤ちゃんの割合が高くなります。急な減量や偏った食事を避け、たんぱく質や鉄をとれる食事で整えます。妊活の下地づくりで、検査をもとに相談できます。
妊娠中にタバコをやめられません。
喫煙は依存症のため、一人でやめるのは難しいものです。妊娠中の禁煙支援には効果が確かめられています。産婦人科の主治医や禁煙外来に相談してください。
費用はどのくらいかかりますか
自由診療です。初日の検査 16,500円(税込)。治療中の費用は処方の内容で変わります。治療費用 をご覧ください。

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