世の中に体調の悪い方は数多くいらっしゃいますが、病院に行って診断がつくような病気の場合にしろ、そうでない場合にしろ、そのほとんどの場合には、なんらかの形で栄養欠乏が存在しています。

この飽食の日本で栄養欠乏なんて、と思う方が多いかもしれませんが、栄養欠乏は現代人の体調不良の大きな原因になっているのです。

いわゆる「病気(疾病)」はまた別かと言うとそうではなく、そもそも病気になるような体内環境は栄養欠乏がベースとなって引き起こりますし、栄養と一見関係のないような病気であっても、栄養欠乏は病気を修飾し症状を増悪させる厄介な因子になります。

「栄養」と「体の状態」を関連付けて考えない現代医学のあり方には、非常に大きな欠点があると言えるのです。

(製薬会社主導で薬剤の投与が治療の中心となっているのが大きな理由です)

栄養失調というと、アフリカの難民の子どもを思い浮かべる方が多いでしょう。

やせ細ってまるで骨と皮だけになり、お腹だけがぽっこりと出ているような、そんな状態だけが栄養失調なのではありません。

現代型の栄養失調の特徴は、「カロリーはちゃんと摂れている」ということです。

糖質・脂質は過剰なのに、体を構成したり機能させるために必要なタン白質やビタミン・ミネラルは摂れていないのです。

だから栄養失調でもやせているわけではなく、逆に太りやすくなったりします。

何が不足するのかと言うと、もう根本的に人体を構成するのに必要不可欠なものが不足しているのです。

・タン白質・アミノ酸
・ビタミンB群
・鉄
・カルシウム・マグネシウム
・亜鉛
・ビタミンC
・ビタミンE
・ビタミンA
・カリウム
・食物線維
・必須脂肪酸など

これらのものは、現代日本人の食事からは非常に摂りづらいものです。

食べ物自体の栄養価の低下、加工食品・精製食品が中心の食事、炭水化物が多い偏った食事、砂糖の大量消費、消化機能の低下、間違ったダイエット…。

いろいろな理由で私たちは簡単に栄養失調を起こします。

自分の体を作るものは、自分が口に入れる食べ物以外にはありえないのです。

そういうことにあまりに無頓着な人が多すぎます。

栄養失調を治さずして薬を飲んでも、うまくいけば症状は取れるかもしれませんが、本当の意味での「健康」にはなりえません。

体調が悪いのには必ず原因があります。

そしてそれを治せば必ず体調は回復し、元気になるのです。

しかし、一度出来上がった栄養失調状態を、食べ物だけで治すのはかなり難しいことです。

欠乏状態を埋めるのは相当な量の栄養素が必要だからです。

だからサプリメント療法、栄養療法が必要なのです。

何を食べるか、体の中に摂り入れるかは、どう生きるかと同じです。

血液データは、その人の「人となり」を表していると私は思います。

いろんな血液データの人がいます。

症状も人それぞれです。

でも血液データは、必ずその原因を私たちに語りかけてきます。

本当の意味での健康を手に入れるために、自分の体内環境を知り、そして栄養療法を利用していただきたいと思います。

株式会社HYGEIA