20代後半の摂食障害の患者様の経過です。

16歳~24歳頃まで過食と嘔吐を繰り返していた経過があり、初診時の状態は、ストレスを感じた時に過食になり、うつ症状が出るということでした。
また、月経2週間前になると、過食・倦怠感・気力の低下・易疲労・うつ症状・イライラ感などの症状が起こり、月経前症候群を呈していました。
それ以外にも、冷え・むくみ・めまい・不眠・動悸・過呼吸などの多くの症状をお持ちでした。

初診時の血液検査の結果は以下のようでした。

・強い鉄欠乏貧血
・貯蔵鉄の強い欠乏(鉄の貯金がほとんどゼロ)
・タン白質不足
・ビタミンB群不足
・亜鉛不足
・胃酸分泌低下
血糖調節異常(低血糖症)の疑い

栄養失調+低血糖症(疑い)の診断で、栄養療法と食事療法を行っていただきました。
(希望されなかったので5時間糖負荷試験は行いませんでした)

治療を開始して8ヶ月くらい経った先日、3回目の検査の結果の診察に、ボーイフレンドと仲よくいらっしゃいました。

自覚症状の多くは改善し、基本的に過食はなくなったということです。
食事もとても気をつけていらっしゃり、甘いものはほとんど食べなくてすんでいるそうですが、月経の前だけは食べたくなるとのことでした。
以前は牛乳を飲んでも動悸がしていたのですが、なくなったそうです。
データも初診時に比べると、素晴らしく改善していらっしゃいました。
まだ生理前に若干具合が悪くなるのが改善しきれていないようで、サプリメントの量を減らして栄養療法を継続していただくことになりました。

仲むつまじく、拝見していてとてもほっとするお二人でした。
さらに元気になられて、ご活躍されることと思います。

株式会社HYGEIA