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NEWS & BLOG | HYGEIA通信(妊娠と栄養・DOHaD)

ブームは去った??

(2026年10月 最新の研究を追記) HYGEIA通信

この記事でわかること

  1. 「周産期医学」2007年5月号の食育特集を紹介し、妊娠と栄養への関心が続いていると喜んでいます。
  2. 母体の栄養が子の将来の健康を左右するというDOHaDの考え方を、4つの要点にまとめています。
  3. 母体のやせは低出生体重児を増やし、それが子の将来の糖尿病や高血圧のリスクになると述べています。
  4. 多忙な産科医だけに任せず、若い女性に栄養の知識を広める必要があると筆者は訴えています。

かのように見えましたが、そうではなかったようで安心しました。

周産期医学2007年5月号「周産期から見た食育」

去年の日本産科婦人科学会総会で、「妊娠と栄養」というシンポジウムが開かれたことは以前のエントリで書きましたが、飽きっぽい(?)日本人である私達のこと、またなかなか臨床で指導しにくい分野だけに、一時のムーブメントで終ってしまわないかと心配でした。

母体の栄養状態が生まれる赤ちゃんの将来の健康を左右するという「Barker仮説」から始まった、DOHaD(Developmental Origins of Health and Disease)という概念は、現実のものとして私達現代人の未来を揺さぶっていると思います。

・母体の低栄養(やせ)は低出生体重児を増加させる
・低出生体重は将来の児の、肥満、糖尿病、高脂血症、高血圧などの生活習慣病を引き起こすリスクファクターである
・胎児乳児期に形成された素因は第3世代(孫の代)まで影響を及ぼす
・母体低蛋白栄養は児の高血圧の発症機序である

簡単にまとめるとこんな感じです。

母体低栄養は児の脳の発育にも悪影響を及ぼすので、学習能力や情緒や行動などにも影響が起きるでしょう。

運動能力ややる気などにも影響してくるでしょう。

果たしてこのような問題を、由々しき事態だとして捉えている医療関係者はどのくらいいるのでしょうか?

また、政治家の方々は国の将来を左右する問題だと認識しておられるのでしょうか?

若い女性に食育を行おう…。しかし、一体誰がその舵を取るのでしょうか?

国の方針で医療費が削減されようとしている中、産科医は日々の激務の中でとてもではないけれど妊婦に食事の指導などしてられません。

助産師の存在はこういう時に力になると思いますが、それでもマンパワーがそこまで回せるという環境は限られているでしょう。

私は、微力ながら自分の関わる妊娠可能年齢の女性や、妊婦さんには栄養の大切さを啓蒙しているつもりですが、微々たるものだと痛感しています。

国として日本の将来がよりよくなるように、政治家の方々には真剣に政治に取り組んでいただきたい…、しかしそれを待っているのでは遅すぎるので、私たちが賢くなるしかありません。

妊活のこと、からだから整えてみませんか

血液・尿検査(60項目以上)で栄養状態を確かめ、不足を補う外来です。初日のカウンセリングは無料です。

妊活の下地づくりについて、くわしく見る

最新の研究でわかっていること(2026年10月 追記)

2007年の記事に追記

2026年時点でも、妊娠前のやせや妊娠中の体重増加の不足は、小さく生まれる赤ちゃんと関連しています。一方、孫の代への影響は、人ではまだはっきりしていません。

  • 中国の46件の研究のまとめでは、妊娠前のやせは低出生体重のリスクを高めていました(オッズ比1.61)。出典:Liu ほか, BMC Pregnancy Childbirth 2019/PubMed 30922244・DOI 10.1186/s12884-019-2249-z
  • 23件の研究のまとめでは、妊娠中の体重増加が推奨より少ないと、小さく生まれる(SGA)リスクが高くなっていました。オッズ比は1.53でした。出典:Goldstein ほか, JAMA 2017/PubMed 28586887・DOI 10.1001/jama.2017.3635
  • オランダ飢饉の研究では、胎内で飢饉を経験した女性の子の出生体重に差はありませんでした。ただ、その子の成人後の健康不良は1.8倍多くみられました。出典:Painter ほか, BJOG 2008/PubMed 18715409・DOI 10.1111/j.1471-0528.2008.01822.x

PubMed の抄録で、数字と結論を確かめた論文だけを載せています(PMID・DOI つき)。上の本文は 2007 年に書かれたままです。

当院でできること

検査と治療
60項目以上の血液・尿検査で、貯蔵鉄・たんぱく質・ビタミン・亜鉛・血糖の動きを確かめ、不足している栄養素(治療用サプリメント)と食事の見直しで体の側を整えます。約3か月ごとに再検査します。
費用(自由診療・税込)
初日の検査 16,500円/再検査 11,000〜16,500円/診察料 5,500円。治療中の月あたりの費用は処方で変わります(最初の3か月は月5〜10万円が目安)。くわしくは 治療費用。
治療を検討する前に知っておいていただきたいこと
自由診療で、保険診療の代わりになる治療ではありません。分子栄養療法は、すべての方に同じ結果が出る治療ではなく、記事の中の例は個別の経過で、同じ結果を約束するものではありません。治療用サプリメントで起こりうること:まれに、IgG 食物アレルギー反応(食べ物に対する遅れて出る反応)が出ることがあります。

執筆・監修:矢崎 智子 医師(2007年の本文)|杏林大学医学部卒業の産婦人科医。2005年にハイジーア外来を開設し、院長として分子整合栄養医学と東洋医学による診療を行った
2026年10月の追記(最新の研究)の監修:秦 俊昭 医師(日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・ハイジーア外来 担当)

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よく聞かれること

妊娠前にやせていると、赤ちゃんに影響しますか?
妊娠前のやせは、赤ちゃんが小さく生まれるリスクと関連します。当院では検査で栄養状態を確かめ、食事の内容を一緒に考えます。妊活の下地づくりもご覧ください。
DOHaD(ドーハッド)とは何ですか?
胎児期や乳児期の環境が、大人になってからの病気のなりやすさに関わるという考え方です。出生体重と糖尿病や心臓病の関係などが調べられています。
費用はどのくらいかかりますか
自由診療です。初日の検査 16,500円(税込)。治療中の費用は処方の内容で変わります。治療費用 をご覧ください。

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